「人間力」の育成は重要ですが、「生きる力」という人間中心の考え方よりもむしろ、「自然（大宇宙）に生かされて生きる力」こそ目指すべきです。自然（大宇宙）に生かされていることへの感謝の心を基盤にして始めて人間として生きる力も、その本来の意義が深まるのです。「自然人間力」は、「自然に生かされて生きる力」です。
古来からの日本的な考え方は、人間と自然は本来一体のもので、人間は自然の中で自然に支えられて生きていて、人は小宇宙、自然の一部であるというものです。人は自分の力で生きているのではなく、神（仏）さまの恵みと先祖の恩によって生かされているのだという感謝の生活をしてきました。