教育研究上の目的及びアドミッションポリシー
１．本研究科の教育研究上の目的
本研究科は，人文科学の諸領域において高度の専門的な教育研究を行うことにより，「ことば」に対する感受性
及び論理的な思考力，総合的な判断力等を有する人材の育成を図るとともに，国際的に卓越した創造的な研究者
を養成し，及びその資質の向上を図ることを目的とする。
⑴ 思想文化学専攻
思想文化学専攻は，哲学倫理学，宗教学インド哲学，芸術学の３専修からなる。哲学倫理学専修には西洋哲学，
倫理学，論理学，応用倫理の分野が，宗教学インド哲学専修にはキリスト教学，インド哲学，仏教学，宗教社会
学が，また芸術学専修には芸術学，美学，美術史が含まれる。
経済と政治のグローバル化が進展するなかで，価値観の対立と衝突も生まれている現代社会にこそ，人間のあ
り方について根源的な問を発し続けてきたこれらの分野に関する深い学識を持つ人材が必要とされる。
本専攻の目的は，このような視点から，上記の領域における多様な教育研究を通して専門的学識と幅広い教養
を合わせ持つ学生を育成し，中等・高等教育機関，博物館・資料館，国際交流機関やIT，マスメディア等，官公
庁や企業のさまざまな分野で活躍できる人材を社会に送り出すとともに，創造性豊かな研究者の育成を目指して
いる。また海外の研究者を招いて講演会，研究会等を積極的に行い，学生に海外の研究者と接する機会を提供す
るとともに，学生の海外派遣を含む研究教育の国際化に取り組み，国際的な視点をも身につけた人材の養成を目
指している。
⑵ 歴史地域文化学専攻
歴史地域文化学専攻は，日本史学，東洋史学，西洋史学，歴史文化論，北方文化論，スラブ社会文化論の６専
修からなる。
本専攻では，主に歴史学と広義の地域研究を対象とした教育と研究を行っている。「歴史」も過去における異文
化にほかならず，異文化に分け入るためには，言語や時空の壁を越えて，他者と共感する真摯な姿勢と，本質を
見抜き相対化する批判精神が必要である。文献資料や先行研究から得られる知識だけでなく，ときにはみずから
フィールドへ出向いて異文化を体感する行動力も求められる。そのような自己と他者との対話をとおして，文化
の多様性と共通性を学び，過去と現在，中心と周縁を有機的に結び付けて世界の総体を捉え直すことのできる，
バランスのとれた人材の育成を目指している。
本専攻の目的は，①古文・漢籍を含む文献読解の方法，②ヨーロッパ，アジアおよび北方地域を含む多様な言
語の修得，③現地調査を含むデータ収集とその処理・分析方法，④物質・精神にまたがる異文化へのアプローチ，
⑤地域や民族がかかえる現代的課題への視野，等について学際的かつ総合的な教育研究を行い，それにより，諸
分野の研究者の養成はもとより，中等・高等教育機関，博物館・資料館，国際交流機関やマスメディア等，官公
庁や企業のさまざまな分野で活躍できる人材を育成することである。


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