佛教大学
本学の建学の理念である仏教精神とは、仏教を開かれた釈尊(ゴータマ・ブッダ)と浄土宗を開かれた法然上人とに共通する生き様と考え方を指します。釈尊は、生まれによってその人の身分や職業が定まるという、いわゆるカースト制度によって人々が強く束縛される社会に異を唱え、人の真実の姿はその人が行った行為によって決まることを主張し、生まれによらない平等な立場にたって人として歩むべき道を説かれました。一方、法然上人は、末法とも呼ばれた混乱の続く不安定な時代にあって、生老病死の苦しみ、天災地変や戦乱の苦しみにあえぐ人々に対しても、地位や能力に関わりなく救済の道があることを示されました。それは自己の愚かさを自覚しつつ念仏を唱えることですべての人が等しく救われるという教えでありました。釈尊によってはじめられた教えは、法然上人によって受け継がれ、新たに展開されたのです