办公人员 渡边吉隆(神奈川县 56岁)
我读了一篇报道(15日晨报),说大学升学率的地域差异显著。因为大学集中在都市,所以很多外地学生因生活费负担过重而放弃升学。我认为,如果仅仅因为家庭的经济状况就让想上大学的高中生放弃希望,不仅仅是个人的遗憾,也是社会的损失。
免费生、奖学金等政策上的援助当然有待进一步强化,但另一方面,也应重新考虑大学是小、初、高12年义务教育的延伸,普遍都是应届升学的思维方式。
在日本,“应届毕业生”这样的条件在大学毕业后就业时具有很高的“价值”。然而,这不过是社会或企业优先考虑自身利益而制定的条件。在海外,高中毕业后赚几年学费,或者积累了10年以上工作经验之后再进入大学,都不算特殊。
然而,日本仍然存在着重视应届毕业时的“学历”的社会价值观。多数优待“应届毕业生”的企业,对就业后有志报考大学的人,会打消他们的积极性。
真心想要进入大学学习的高中生们,需要可以让他们放心且有意义地绕远路的社会环境。我认为,不仅是为高中生,拓宽选择面也能为摸索生活方式的“往届毕业生”给予希望,带来新的工作方式和生活方式。
日语原文:
(声)大学進学「回り道」の選択肢も
(声)大学進学「回り道」の選択肢も
日本朝日新闻 オピニオン 2014年10月20日05時00分
事務職員 渡辺吉隆 (神奈川県 56)
(大学進学率の地域差が顕著だという記事(15日朝刊)を読んだ。地方出身の学生は、大学が集中する都市での生活費を含めると、その負担が大きく、進学を断念するケースが多々見られるという。大学で学びたい高校生の希望を、家庭の経済的状況だけで断念させることは、残念であるだけでなく、社会的な損失につながると思う。
もちろん、特待生、奨学金など、体制的な支援もまだまだ強化が必要なのだろう。だが一方で、大学が小・中・高校の12年間の基本教育の延長線上にあり、現役で進学するのが一般的だという考え方は、再考が必要なのではないか。
日本では「新卒」という条件が、大学卒業後の就職の際に大きな「価値」として存在する。しかし、これは社会あるいは企業が、自分たちの都合を優先させるための条件に過ぎない。高校を卒業した後に何年かかかって学費を稼ぐ、あるいは10年以上の社会人経験を積んだのちに大学に入学するのは、海外では特別なことではない。
しかし、日本ではまだ、新卒時の「学歴」を重要視する社会の価値観がある。「新卒」を優遇する企業の多さが、就労後の大学入学を志そうという学生たちのやる気をそいでいるように思われる。
本気で大学で学びたいと考えている高校生たちが、安心して有意義な回り道ができる社会環境こそ必要ではないだろうか。こうした選択肢の広がりは、高校生だけでなく、生き方を模索する「既卒」の人たちにも希望を与え、新しい働き方や生き方をもたらしてくれると思う。