18歳未満の子どもがいる専業主婦世帯のうち、8世帯に1世帯が貧困の状態にあり、その半数が「子どもの預け先がないために働けない」という調査結果がまとまりました。
これは、独立行政法人の「労働政策研究・研修機構」が去年、18歳未満の子どもがいる二人親世帯を対象に行ったもので、全国の1222世帯が回答しました。
それによりますと、平均年収は▽妻が専業主婦の場合、617万8000円で、▽妻がパートやアルバイトの場合の552万2000円より60万円以上多くなりました。
しかし専業主婦では、年収が600万円を超える世帯が半数近くを占める一方、年収300万円以下の世帯も7世帯に1世帯に上るなど二極化の状態となっています。このため、所得から税金などを差し引いた可処分所得を基に算出する「貧困率」も、8世帯に1世帯に当たる12.4%と、パートやアルバイトの場合を4ポイント近く上回りました。
また、働いていない理由については、半数が「子どもの保育の手だてがない」ことを挙げていました。周燕飛研究員は「調査の前は、専業主婦は裕福の象徴とも思っていたが、二極化している。専業主婦でも必要に応じて子どもを保育園に預けられるようにするなど、就職につながる対策が必要だ」と話しています。