「に」の基本的な意味は何らかの意味での「点」を示すこと。形容詞文にも多く使われます。「受身」や「使役」という「ボイス」にも使われます。
①目的地・到着点 物理的・抽象的移動 「へ」に近い
例:
家に帰る 部屋に戻る いすに座る
家に招待する 棚に置く 部屋に運ぶ
上に伸びる 天井に届く 駅前に止める 家に泊める
②存在の場所 物理的・抽象的
例:
家にいる 結論に問題がある
この病気は子どもに多い
③対象 「到着点」と同じ方向性がある
例:
人にかみつく 人に頼る 仕事に慣れる
人に親切だ 仕事に熱中する 地理に詳しい
④相手 対象の「~を」がある場合 「到着点」と同じ方向性がある
例:
人にものをあげる
彼に文句を言う
両親に手紙を書く
⑤相手 「~から」とも言える
例:
人にもらう
友達に借りる
先生に教わる
⑥時点 時間の一点(長くても)
例:
2時に会う 縄文時代に発達した
⑦原因 生理的・心理的な原因が多い
例:
物音に驚く 酒に酔う 雨に濡れる
⑧基準
例:
親に似ている 服に合う 仕事に要る/必要だ
私には難しい この仕事に適当だ 駅に近い
⑨変化の結果
例:
信号が赤に変わる 病気になる
円をドルに替える 服を背広に着替える
⑩使役の対象
例:
子供に行かせる 国に補償金を払わせる
⑪受身の「元の文」の動作の主体
例:
親に叱られる 雨に降られる スリに財布をすられる などなど
「で」
①動作の場所
例:
学校で勉強する 道で遊ぶ ベッドで寝る
②道具・手段
例:
ペンで書く 車で通う 日本語で話す
③範囲・範囲の終わり
例:
世界で最初だ この中で選ぶ
3時間でできる 3時で締め切る
④基準
例:
規則で決める 日本円で千円
⑤原因・根拠
例:
風邪で休む 声でわかる
⑥様子
例:
浮かない顔で はだしで
⑦動作主体
例:
私のほうでやっておきます 私たちでやりましょう
⑧材料
例:
木でいすを作る