文京学院の前身となった私塾の創立は1924年。関東大震災翌年のことです。かねてから、学ぶ機会に恵まれない女性の不遇を憂いていた創立者・島田依史子は、震災で財を失った人々を目の当たりにして、人が拠って立つ真の財は、生涯失うことのない知識や技能にあることを確信。当時の女性に身近だった裁縫を技能にまで高める教育で、その自立を支えようと開塾したのが「島田裁縫伝習所」でした。同塾は、翌1925年には本郷女学院と名称を改め、裁縫のみならず、国語、英語、算術等を加えた教育を開始。併せて高等女学校卒業者も受け入れる和服裁縫研究科、洋服科、手芸科を開設しました。以降、東京都の認可を受けての改称や、実業学校の併設、商科開設に伴う改称などを経て、1947年、学制改革後の発展を期して名称を文京女学院に改めます。同時に新学制令に則った中等教育機関を発足させ、また、1954年には、戦前の一時期に着手した経験をもつ幼児教育を再スタートさせました |