本学は平成8(1996)年に初代理事長平川彰博士のもとに開学しました。その母胎は、昭和51(1976)年以来蒐集した仏教関係図書を収蔵する世界的に知られた図書館と、多彩な研究者の国際交流を推進してきた国際仏教学研究所とであります。これらの事業を継承するとともに、仏教研究の一層の発展と研究者の育成を目的として大学院大学が開設されました。
仏教学研究科のみで、しかも学部をもたない独立大学院大学ですから、世界でも例を見ないほど小規模ですが、大きな目標に向かって邁進してきました。
仏教は紀元前のインドに興り、広くアジアに普及して、今日に至るまで深い影響を及ぼしてきました。仏教は深遠で透徹した人間観・世界観を根底に多様な経典・論書を生み出し、精緻な教義体系を構築し続けましたが、インドにおいてはもとより、仏教が伝播した諸地域においても、それぞれの社会と文化を否定することなく、むしろ内面から深く支える働きをしてきました。
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