中学校から大学院まで、音楽の一貫教育を実践している三室戸学園。その歴史の扉が開いたのは昭和13年、創設者・三室戸為光が大塚に東邦音楽学校を開設したことに始まります。以来、70余年にわたって「音楽芸術研鑽の一貫教育を通じ、情操豊かな人格の形成を目途とする」ことを建学の精神として掲げ、音楽教育学園として発展してきました。平成16年には音楽ホール「東邦音楽大学グランツザール」、平成17年には 「管弦練習棟」、平成20年には「打楽器練習棟」が川越キャンパスに完成し、音楽芸術・教育活動の拠点として充実をみています。「グランツザール」は、埼玉県彩の国景観賞および川越市都市景観デザイン賞を受賞しました。
大学ならではの特色のひとつに、海外の音楽文化とのふれあいがあります。音楽の都ウィーンにある優れた環境設備の海外研修所「東邦ウィーンアカデミー」にて、ウィーン国立音楽大学の教授陣やウィーン・フィルハーモニーの団員から大学3年次並びに大学院1年次に直接熱心な世界標準を見据えた指導を受けるウィーン研修は音楽を学ぶ学生の憧れであり、音楽を学ぶ上で大きな力となっています。
モーツァルトやベートーヴェンは単に作曲家だったのではなく、演奏家であり教師でもありました。私たちもこの学園からそうした音楽人を育て上げたいと考えています。そして音楽という「魂の言葉」で世界の人々と語り合い、そこから刺激を受け、可能性を引き出してほしいと願っています。“音楽は人生を賛美し、私たちに生きがいを与えてくれる”「可能性の芸術(ポール=ヴァレリー)」なのですから。 |